イライラしたり落ち込んだりするのはうつ病?生理前のイライラや落ち込みって精神的な病気なの?

■イライラと落ち込みが交互に来るのはうつ病?

情緒不安定っていう言葉、聞いたことがあると思います。

大した理由もないのに、苛ついたり落ち込んだり、感情の波が激しい。
平常心でいられない、感情をコントロール出来ない。

そんな状態になったことがある女性、結構いると思います。
そんな時思うのが「私はうつ病なんじゃないか?」ですよね。

自分をうつ病なんじゃないかと疑った時、
誰かに相談出来るでしょうか。
多分、多くの人が最初は一人で抱えてしまうでしょう。

でも待ってください。
自分をうつ病だと判断するにはまだ早いですよ。

もしもその情緒不安定な状態が、生理前になると起こるなら、
それはPMSという婦人病の症状である可能性があるのです。

和名を「月経前症候群」といい、
生理前の身体的、精神的な不調をまとめてそう呼びます。

原因ははっきりとしていませんが、
女性ホルモンのバランスによって引き起こされているようです。

毎月の生理の周期にあわせてホルモンも分泌量を変化させます。
その変化に伴い体に症状が現れる、これをPMSといいます。

■PMSとうつ病の違いは?

PMSでもイライラや落ち込みといった、うつと同じ症状が出ることはわかりました。
では、自分に起きている症状が、PMSかうつ病か、
どうやって判断したらいいのでしょうか。

・うつ病の特徴
常に精神が不安定。
躁うつ病初期の場合、躁状態(明るい時)とうつ状態(暗い時)野さが激しく、
しかも症状が徐々に強くなる。

さっきまで大声で笑って楽しそうにしていた人が、突然体中の力が抜けて覇気がない。
明日の予定を立てていたのに、突然死にたい気持ちになってしまう。
躁うつ病が進行するとこのような感情の差が激しく出てきます。

・PMSの特徴
症状は躁うつ病の初期状態とよく似ていて、さっきまで機嫌よくしていたのに、
突然怒りだした、苛立ち始めたなどの変化があります。

ただし、あくまで「生理前」の一時期的な症状なので、
生理が来てしまえばそんなことはなかったことのようにスッキリしてしまいます。
月経痛のひどい人は、そのまま痛みによるイライラは継続するかもしれません。

このように、うつ病とPMSの最大の違いは、
その症状の起こる期間にあります。

常に情緒不安定で徐々に症状が強くなっている場合は、
精神科への受診をおすすめしますが、

生理前の一時期的なものであるならば、
まずは婦人科へ相談に行ってみましょう。

■イライラと落ち込みは同じ理由だった

特徴から見て、そのイライラや落ち込みがPMSの症状だったとします。
イライラすることと落ち込むこと。
感情の振り幅は真逆ですが、同じPMSが原因だと診ていいのでしょうか。

まず、PMSはホルモンバランスによって引き起こされると言いましたね。
ホルモンバランスが精神にどう関係するのか説明していきましょう。

女性ホルモンには、美を司る卵胞ホルモンと母性の黄体ホルモンがります。
PMSは母性のホルモンが活発化する時期に起こる症状です。

黄体ホルモンは排卵後その分泌を増やし、妊娠の準備を始めます。
栄養素や水分を体内に溜め込み、アドレナリンを分泌させ体内を活発化させます。

このアドレナリンにより、食欲が増え、攻撃的にもなるのです。
食欲が増えるということは、お腹がすきやすくなりますよね。
空腹で人が機嫌悪くなるのは、こういった理由からでした。

そして精神を司る物質には、アドレナリンの他にセロトニンという物質もあり、
これは精神を安定させる「幸福ホルモン」とよばれるものです。

しかしアドレナリンの分泌増によりセロトニンが減少し、
満足や幸福といった感情が鈍くなり、落ち込みやすくなるのです。

■PMS改善にはどんなことをすればいいの?

どうでしょうか。
イライラや落ち込みの原因は、そのホルモンバランスにあったのですね。

では、どうやったらそのバランスを整えられるのか?
どうやってアドレナリンを抑え、セロトニンを増やせるのか?

方法はいろいろあります。

1. 低用量ピルによるホルモン療法
避妊薬としてよく知られるピルですが、実は月経困難症や子宮内膜症など、
婦人病の治療薬としても使われる薬なのです。
ピルをつかい体内にホルモンを増量させることでバランスをとるのがこの治療です。

2. 漢方薬治療
ピルほどの即効性は無いですが、自然の生薬により徐々に体質を改善し、
体内の活動を強めることでホルモンバランスを整える方法です。
もちろんPMSでの症状の改善に効果のある生薬を用いての治療になります。

3. 食事療法
アドレナリンを抑える効果のある栄養を多く摂る。
セロトニンを分泌しやすくなる食物を積極的に食べる。
食事の仕方によって、アドレナリンの上昇を抑え、食欲のコントロールをする。

4. サプリやハーブによる緩和
PMSの症状緩和に効果のあるサプリやハーブはたくさんあります。
症状によって使い分けたり、アロマなどで五感を刺激して効果を得たり。

薬治療には必ずついてくる副作用の心配はなく、
手軽に始めて好みの方法が選べるので、
症状の軽い人や、他の治療方法との併用におすすめです。

・イライラや落ち込みは必ずしもうつ病とは限らない
・症状の出方によく注意をする
・薬以外にも治療方法が選べる

特に精神的な症状の場合、他人には理解されにくいものです。
しかし、身体的なものよりも精神的な症状の方が治療は難しく時間もかかります。

同じような症状でも原因が違えば治療方法も違います。
自身の状態がどのような状態にあるのか、どんな治療が向いているのか、
正しく知るためにも、病院での診察を受けてみてください。

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